展示車両を紹介します。


SLキューロク館とその敷地内に展示されている車両をご紹介します。

 

d51_20160310_12
◇9600形蒸気機関車49671号機
1920年(大正9年)に川崎造船所兵庫工場で製造されて以来、1976年(昭和51年)に廃車になるまで北海道で活躍していました。その後、長らく真岡市の井頭公園で展示されていましたが、2012年(平成24年)に圧縮空気で自走できるよう整備が行われ、翌2013年にSLキューロク館に移設されました。
◇49671号機の運転台
49671は、本来の蒸気ではなくコンプレッサーで作った圧縮空気で稼働するよう改造されています。運転台はキレイに整備され、どなたでも見学できるようになっています。また、土日祝日の運行時は、1回の運行につき1組限定で、運転台に乗って汽笛を鳴らす体験もできます。

【豆知識】◇9600形の付番法について

9600形の製造順と番号の対応は、1番目が9600、2番目が9601、3番目が9602、…、100番目が9699となるが、101番目を9700とすると既にあった9700形と重複するので、101番目は万位に1をつけて19600とした。その後も同様で、下2桁を00から始め、99に達すると次は万位の数字を1つ繰り上げて再び下2桁を00から始め…という付番法とした。したがって、100番目ごとに万位の数字が繰り上がり、200番目が19699、201番目が29600、…となる。
このため、9600形のナンバーと製造順を対応させる公式は、
「 万の位の数字×100+下二桁の数字+1 = 製造順 」 となります。
SLキューロク館の9600形機関車の車両番号は「49671」です。この番号を公式にあてはめると、万の位の数字が4、下2桁が71となるので、製造順は「4×100+71+1=472」。つまり、「9600形機関車の472号機」ということになります。
なお、現在真岡鐵道で運行や展示している他のSL付番は次のとおりです。

  • 「C1266」… C形機関車(動輪3軸)の12形式、66号機
  • 「D51146」… D形機関車(動輪4軸)の51形式、146号機
d51_20160310_13 d51_20160310_10
◇D51形蒸気機関車146号機
1938年(昭和13年)に日本車両名古屋工場で製造され、1976年(昭和51年)に廃車になるまで北海道で活躍した機関車です。2015年(平成27)年まで静岡県で展示されていましたが、同年真岡市が譲り受けました。49671と同様、圧縮空気により自走できるよう整備されています。
◇D51146号の運転台
D51形蒸気機関車は、9600形よりも20年ほど後に作られた形式です。そのため、運転台もより近代化され、9600形とはまた違った雰囲気となっています。また、D51の運転台は、他の機関車と比べてとても狭いことでも有名です。
syaryou13 syaryou14
◇D51形蒸気機関車の動輪
鉄道車両の駆動輪は「動輪」と呼ばれますが、貨物向け蒸気機関車である9600形やD51形などの場合はこれが4軸あり、機関車の重量を牽引力に活かしやすい設計になっています。
◇D51形蒸気機関車の愛称
D51形蒸気機関車は日本のSLの代名詞ともいわれ、「デゴイチ」という愛称があります。これは、形式名の「D51(ディーごじゅういち)」に由来しています。
kaiyuu12 syaryou15
◇スハフ44形客車25号機
1954年(昭和29年)に製造された北海道向けの車両で、急行「ニセコ」の客車として活躍しました。2012年に真岡駅に移設され、SLキューロク館内で展示が開始されました。車内は休憩スペースとして開放されています。
◇ヨ8000形貨車(車掌車)
1974年(昭和49年)から製造が開始された車両で、貨物列車などに連結し、車掌が乗車するものです。SLキューロク館では2両が展示されており、うち1両は49671の運行時に連結し、実際に乗車することができます。
kaiyuu15 kaiyuu16
◇キハ20形ディーゼル動車
老朽化した気動車の置き換えとサービス向上を目的に、1957年(昭和32年)に誕生した旅客用車両です。全国各地のローカル線で活躍しました。この247号機は、1988年(昭和63年)4月の真岡線第三セクター転換時まで、地域の足として真岡線を走っていたものの1両です。
◇DE10形ディーゼル機関車1014号機
ローカル線での貨物列車牽引や入換作業を目的に、1966年(昭和41年)から製造が開始された中型ディーゼル機関車の1014号機です。大阪貨物ターミナル駅での入換作業やJR四国の〈アイランドエクスプレス四国〉の牽引機として活躍した後、真岡鐵道で使用中の1535号機の部品取り機として購入したものです。
syaryou01 syaryou09
◇ワフ15形貨物緩急車
列車にブレーキを掛けるための装置が取り付けられた車両で、貨物を搭載する車両に車掌や制動手が乗り込む場所が取り付けてあり、緩急車の内現存する最も古いものの1両です。
◇ト1形無蓋貨物車
積載量10トンの小型無蓋貨物車で、1940年(昭和15年)に日本車輌で製造されました。
◇ワ11形木造有蓋貨物車
蒲原鉄道ワ11形は、積載量10トンの小型有蓋貨物車です。昭和初期に新潟鐵工所で製造されました。当時は、既に貨車でも鋼鉄で製造されていましたが、地方私鉄向けとして躯体以外はすべて木材で構成されています。木造車体の貨車のうち現存する最も古いものの1両です。

 

Copyright(c) 2013 SLキューロク館 All Rights Reserved.